マーケティングの成功は戦略的に仕組まれている
マーケティングリサーチから市場導入までを脚色して述べますと、
例えば、新型自動車をデビュー(市場導入)させるとしましょう
売りは、画期的エンジンと呼ばれた“DOHCツインカム”。
しかし、ツインカムがドーしたコーした泣けど叫べど、ターゲットのM1M2層(20歳から49歳までの男性)には理解できません。
「おお!ツインカム」
と、その素晴らしさを理解できたのは、エンジニアか、カーマニアくらい。
どんなに素晴らしい商品開発(自動車)、製品開発(エンジン)、技術開発(テクノロジー)であったにもかかわらず、
「ツインカム搭載!新発売!」
では耳に届かず、たいして売れないこと必至。
バカ正直に展開したマーケティングの敗北です。
この自動車の強みは、ツインカム。
しかし、その強みを伝えるには?
そこで、テレビCMを見てもらえれば分かるように可視化し、
「バンパーから、フロントスポイラーが降りてくる」
と、ツインカムとは無関係の機能をテレビCMで流しました。
「なに!見たことない」
「スポイラーが、電動で、上下する?」
「CMの男性タレントの、イメージと相まって、かっこいい」
「ツインカム?初めて知った」
「ツインカム車は、スゴい走り」
「ツインカム搭載の車は、速そう」
「ツインカムが欲しい」
と思わせてしまった自動車メーカー並びに広告代理店の戦略勝ち。
この新型車は、売れました。
もちろん、メーカー名も、車種も言えませんし、守秘義務に基づく昔の脚色です。
現場で使うRDPマーケティングの進め方
現場型のRDPマーケティングは、調査、開発、促進の三つに収斂します。
マーケティングを日本語訳すると、市場取引。
テキストながら図にすると(目で追いやすいよう、丸記号が付いています)
●R(research)は、調査
◎D(development)は、開発
〇P(promotion)は、促進
の頭文字で、この三つは輪になって繋がっています。
researchの調査は、リサーチャーの仕事
外堀(サーチ)→ 内堀(サーベイ)→ 本丸(リサーチ)の三段階になります。
◎D(development)のうちのFS(フィージビリティスタディ)でも調査しますし、開発中のグループ(group)インタビューでも調査します。
〇P(promotion)でも、必要に応じ、クリエイティブテストします。
テストとは言い条、本質はリサーチです、テストマーケティング然り。
定量調査の代表格がアンケートで、定量調査の代表格が数値です。