【はじめに】 から続きます(原稿用紙13枚分。読了まで約13分)
本編「職場の人間関係を良くして生産性を高める方法“否肯定”の研修研究」概要
褒めて伸ばす、励まして元気づけるのが難しい理由は、頭脳労働
(経済学が教える広義の生産性は教科書から学ぶとして) 職場の生産性には、働く人の気持ちが影響するため、
- 意識
- やる気
- 動機
等を高めるべく、 「ほめて、伸ばす」「はげまして、元気づける」といった方向性は正しいにしても、すさんだ人間関係の現場では、ふるって褒めようと、励まそうと、焼け石に水どころか、悪意に受け取られ、曲解されかねない現実および、
ほめられる、はげまされる等の受け身は易く、他方、
褒める、励ます類いの働きかけには、良い何かを探す作業が伴い、
それには観察力、洞察力、分析力、積極性が必要で、職務とは別の頭脳労働が求められるため、
ほめるより先に、ハラスメント※ の火種となる感情的な否定行為を封じ、平和な空間を保つ入門編から研修研究はスタート。
※ハラスメント……いじめ。抵抗されない立場を利用した迷惑行為。嫌がらせ。
入門 → 初級 → 中級 → 上級 → プロ級の五段階で取り入れる否肯定
[入門]喜び・楽しみ・愛しみの明るい三感情によって、笑みがこぼれる職場は、心理的に安全ゆえに生産性が高まる仕組みを理解し、内部で共通認識にすること。
[初級]人間も動物的に、考えるより早く、怒る、喜ぶ等の感情で反応するため、感情的に否定しないこと。必要があれば、理性的に否定すること。
[中級]唐突に否定されると、人は驚き、考えと動きが止まるため、否定した後すぐ肯定し、ストレスを中和し、停止した思考と動作を、再始動させること。
[上級]もし、肯定できなければ、相手の意見を聞き、理解できなければ問い、同意を重ね、価値観を除いて、一つ一つ、納得に至ること。
[プロ級]職場に集う人は、仕事で収入を得るプロであると同時に、組織の生産性を高めるため職場の人間関係を安らかにすることで報酬を得る人間関係のプロでもある両面を啓蒙すること。
やるべきことの手始めは?否定しない → 具体的には?情悪しない(初級編)
情悪とは、悪情を発すること。悪情とは?具体的に
からかう、馬鹿にする、いじめる、意地悪する、ののしる、見下す、無視する、のけ者にする、目の敵にする、つらく当たる、嫌味を言う、言いがかりをつける、足を引っ張る、奪う、隠す、侮辱する、揚げ足を取る、迷惑をかける、告げ口する、難癖つける、落書きする、悪しざまに言う、大きな音を立てる、壊す、叩く、殴る、投げる、でっち上げる、なすりつける、槍玉にあげる、暴露する、怒鳴る、蹴る、からむ、許さない、不当に差別するetc.
入門 → 初級 → 中級 → 上級 → プロ級の各段階まとめ
- [入門] 働くロボットと人間の違いは、感情の有無。感情とは?
- [初級] 仕事関係者を、感情的に否定しないこと
- [中級] 否定したら逆に肯定すること
- [上級] まず聞き、ともに考え、可能性を探すこと
- [プロ級] 主観的に、感情で決めつける前に、客観的に、理性で決めること
以上5段階。
本論における感情の解釈[入門編にて詳しく]
感情とは、体内物質 ※ の増減で左右される“気分”の表出。感情と気分は別。
体外へ発せられた気分が、感情。感情は、気分のアウトプット。
※体内物質とは、脳や臓器で生成されるホルモン。報酬系ドーパミン、ストレス系エンドルフィン、攻防系ノルアドレナリン、幸福系セロトニン、社交系オキシトシン、男性系テストステロン等。
学説や、正解より、わかりやすさ優先の研修研究
わかりやすさを優先する目的で、本論は、学問と異なる内容になっています。
医学、脳科学、心理学、言語学、哲学等、専門分野の学究ではなく、各専門分野を横断した筆者の実践知によるメタアナリシスにつき、世界的に解明されていない「驚き」の正体等、独自のユニークな解析に基づいています。
わかりやすくする目的で造語が頻出
この研修研究には、ここだけで通じる日本語が出てきます(明るい気分の明気分、身体を表す受動体、悪情etc.)
[例]たとえば、愛情の対義語が、日本語に存在しませんので『悪情』と造語してあります。
ただし「相手や物に対する不愉快な感情」という意味と、字面が酷似する『悪感情』なる言葉がありますので、区別して使用すべく、
- ステップ1……削っても意味が通じる「感」を削除し ( 悪感情 → 悪情 )
- ステップ2……悪感情 の三文字を『愛情』の二文字に字数を合わせ
- ステップ3……関連が一目で分かりやすいように対比 ( 愛情 ⇔ 悪情 )
というロジックで造語してあります。ここよりのち「情悪」や「情愛」の意味(能動態)、受動態との対比へ展開していきます。
するから(能動)される(受動) 「能受動」(のうじゅどう) 能動が先で、受動が後
本論は、人間の言行(言うこと・行うこと)を、する側(能動態)と、される側(受動態)の、能受動に分解して考えるのが特徴です。
例えば「愛」を、愛する(能動態)と、愛される(受動態)に分けると、ひとくちに「愛」といっても、言うこと為すこと異なることが分かります。「いじめ」という単語も然り。
同じように、からかう側(能動)と、からかわれる側(受動)の、許せる心の範囲は、お互い異なるため、からかわないほうが無難。仕事仲間は、クラスメートではないので。
さらに、好きだからこそ意地悪して喜ぶ側(能動)と、意地悪されて怒る側(受動)の許容範囲は異なるため、意地悪しないほうが無難。仕事と恋愛は違うので。
もし、からかったり、意地悪してしまったら?逆に、肯定すること。謝ること。
[例] バカと言ったのはバカじゃないから。本当のバカにバカと言えない。むしろ、頭が良いから言った。気分を害して悪かった。
目下の部下や子供に、謝りたくなかったら?冗談でもバカに(否定)しないこと。
血縁以外の二人以上が集まる学校や職場に、いじめは存在しないほうが特殊
感情といえば 喜 怒 哀 楽 (きどあいらく)が日本では一般的です。
心理学や脳科学では、感情の構成要素を、快いか?快くないか?の快不快(かいふかい)で分けるのが定説です。
その学説に従い、快・不快で分けると、たとえば、いじめは快か?不快か?というと、いじめられる側にとって死ぬほど不快であっても、いじめる側にとっては快、愉快、痛快、爽快、快感ゆえに、いじめるのでは?
この能受動説が正しければ、血縁以外の二人以上が集まる学校や職場に、いじめは存在しないほうが特殊であることが分かります。
それさえ分かれば、職場におけるハラスメントは、生産性を下げる元凶であることを理解できるでしょう。災いの元は、発生しなにようにしておくことです。
ハラスメントは、いじめにつき。
怒るのも、怒られるのも、不快なはずだのに、怒る人がいる現実
いじめと似て非なる言動の怒る(能動)と、怒られる(受動)は、どちらも不快であるはずにもかかわらず(どちらかが快感であれば、いじめ)、一般社会の人間関係において日常風景であるように、
不快から逃げ、快楽を求める二極論では混乱が生じますので、本稿では、明るいと、暗い気分および感情の二つに大別し、
さらに、喜怒哀楽では説明しにくい感情の 愛と悪 を加え、喜 怒 哀 楽 愛 悪 の六種類に分類しています。
すべての職場に通じるわけではない否肯定論
次の職場に対し、この研修研究は無力です。
- 一挙手一投足が管理される軍隊タイプの職場
- じっくり考える時間に乏しい職場
- 一分一秒を争うスピーディな仕事
- 先(距離)を急ぐ仕事
- 生産とは無関係な仕事
- 命や、身体の危険が伴う仕事(高所作業、漁業、林業etc)
- 感情労働の仕事(お客様の痛みや悲しみを受け止める仕事)
- 情実人事の職場(たとえば、ワンマン経営の中小企業)
- 学会や博士といった権威の裏付けが何事にも必要な職場
(この研修研究には実験データが無いというより、協力して頂いたクライアントの個人名、社名、団体名、生産管理表、売上グラフ等は、守秘義務の立場上、絶対に明かせませんので、証拠が必要な学術や、科学とは無関係です)
また、考える行為を推奨する(たとえば「感情で、仮決定のまま結論付け」せず「理性で、考えてから本決定しよう」といった)分析結果につき、感情が優先される職場では役立ちません。
否肯定論を、本稿の筆者から直接、聞くことができます
どのような内容か、入門編、初級編、中級編をご覧ください。本稿の筆者が、お話しします。
研修のような参加型(2wayコミュニケーション)です。会話しながら進みます。
入門編、初級編、中級編のみ、ご自由に黙読いただけるよう1wayコミュニケーション型になっています。
【進め方】
- 1.テキストの一部を、参加者(希望者のみ)が、交代で、読みあげます。
- 2.朗読したセクション(章。節。項)を、講師が解説します(講師は、本稿の筆者です)
- 3.それに対し、自由にディスカッションします。
所要時間は3時間(1時間に10分間の休憩を含む)。参加人数に合わせた会議室等をご用意ください。
入門編のテキスト(原稿用紙19枚・読了まで約19分)を読む→次ページ[入門編] 喜び・楽しみ・愛しみの明るい感情と、笑顔あふれる職場は、心理的に安全
《次ページ入門編の章立て》
一章 明るい感情とは?三種類の明るい気分①嬉しい ②楽しい ③愛しい 三種類の明るい気分。いい(good.great. excellent. )と感じた時の気持ち
二章 暗い感情とは?三種類の暗い気分①怒る ②悲しむ ③憎む(悪む) 三種類の暗い気分。よくない(not good. No Good.bad. )と感じた時の気持ち
三章 感情の存在意義は、気分の伝達。人間関係は、脳内の情報を交換する、頭脳関係
四章 感情の特徴はスピード!一瞬でも速く、危険から身を守れ
五章 気分がいいと、体内物質の分泌が促され、生命力が強まるため、人は褒められたがる
六章 怒 悲 悪 の暗い感情が漂う職場は、コミュニケーションの質が危険
七章 喜 楽 愛 の明るい感情で肯定される職場は、心理的に安全
[入門編まとめ] 働く人の明るい気分と、感情は、職場の生産性を伸ばす、無形で購入できない資産。職場の資産を増やそう