マクロ環境分析のフレームワークPEST分析 - インターアクティブ・マーケティング

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マクロ環境の分析に用いられるフレームワークのPEST分析
結論から先に申し上げましょう。
マクロ環境の分析に用いられるフレームワークのPEST(ペスト)分析というと難しそうですが、分かりやすくまとめると、「日経新聞の政治面・経済面・企業面・社会面を読み込むこと」
です。
カンタン。
マーケティングというと、P&Gやダイムラーといった多国籍企業が教科書的に取り上げられます。
このことから、マーケティングの勝者 = 国際マーケティングの勝者のような等式が定着しつつあるのでしょうか、なぜかしらグローバルマーケティングやマルチドメスティックマーケティング※のような用語で検索する訪問者が少なからずいます。
※グローバル‐マーケティング【global marketing】
国際マーケティングの一つの考え方。
国際市場を一つの同質的市場ととらえ、各国市場に対して共通のマーケティングを行うとする考え。
※マルチドメスティック‐マーケティング【multidomestic marketing】
国際マーケティングの一つの考え方。
国際市場は、異質な個々の国内市場から構成されると捉え、各国ごとの市場実態に対応したきめ細かい
マーケティングを行うとする考え(Yahoo!辞書より)
こうした用語を検索するのは、たぶん、多国籍企業への入社を希望する学生に多いように推測していますが、多国籍企業は外資ばかりではなく、日本企業にも多く、その数の多さを知るべくザッと挙げてみると(一部のみ/順不同)
日本郵船、商船三井、日本通運、ヤマトホールディングス 太平洋セメント、信越化学、積水化学、住友ゴム、日本板硝子、日亜化学、三菱ケミカルホールディングス、住友化学、三井化学、旭化成、旭硝子 野村ホールディングス、大和証券グループ、三井住友フィナンシャルグループ、三菱UFJフィナンシャル・グループ、オリックス、スパークス・グループ、三菱商事、伊藤忠商事、三井物産、豊田通商、双日、住友商事、兼松、カドカワグループ、ソニーピクチャーズ、エイベックスグループ 長瀬産業、タカラトミー、ヤマハ、アーク、INPEX、AOCホールディングス、インデックスホールディングス、フジサンケイグループ、富士フイルム、 セブン&アイ、イオン、ファミリーマート、三越伊勢丹ホールディングス、JAPEX、昭和シェル石油、レナウン、ワールド、ワコール、ミズノ、ロッテ、JT、キリンビール、アサヒビール、サッポロビール サントリー、大塚ホールディングス、味の素、キッコーマン、花王、資生堂、カネボウ化粧品、ライオン、コーセー、TOTO、住生活グループ、武田薬品工業、第一三共、アステラス製薬、エーザイ、ロート製薬、住友大阪セメント、新日本製鐵、JFEホールディングス、住友金属、神戸製、東レ、三菱マテリアル、日新製鋼、日立金属、大同特殊鋼、三井金属、京セラ、日本軽金属、ダイキン工業、日本電産、マブチモーター、日本公文教育研究会、日本航空、全日空、三菱重工、川崎重工、IHI、ヤマハ発動機、東芝機械、クボタ、コマツアイシン精機、住友電工、住友重機械、矢崎総業、ファナック、YKK、スクウェア・エニックス、エレクトロニック・アーツ、セガサミー、セイコー、シチズン、アドバンテスト、TDK、船井電機、セイコー、日立製作所、東芝、ブリヂストン、パナソニック、ソニー、キヤノン、シャープ、三洋電機、デンソー、リコー、コニカミノルタホールディングス、セイコーエプソン、アルプス電気、任天堂、トヨタ自動車、日産自動車、本田技研工業、スズキ、三菱自動車、マツダ、SUBARU、いすゞ自動車、日野自動車、三菱ふそうトラック…
これほどまでに海外をも拠点とする日本企業は多いのです。
もしも、マーケティングの勝者=国際マーケティングの勝者と仮定するならば、 いちいち読むのも大変なほど日本にはマーケティングの教科書的な企業が多いことになります。
マーケティング・コンサルタント小笠原昭治
果たして本当に多国籍企業はマーケティングの雄なのでしょうか?
GM(ゼネラルモーターズ)は倒産しましたし、JAL(日本航空)も倒産 しました。
JAL(日本航空)と言えば、日本を代表する優良企業です。マーケティングに詳しい社員が多いでしょうし、自他ともにマーケティングのプロを認める大手広告代理店とも取引していたはず。
それがナゼに倒産?
GMは知らず、JALにはマーケティングが通じにくいのです。
なぜなら、省庁の影響力が強大だからです。
どんなに緻密で高度なマーケティング戦略を構築しようとも、お上の「ダメ!」の一言で頓挫するのが、規制の厳しい業界の商売。
たとえば、東京の中心地から、広島市街へ行くとしたら、旅客機よりも、新幹線の方が速い。安い。便が多い。
とうぜん、乗客は、新幹線を選びます。
広島空港が市街地から離れすぎているため、日本航空の羽田空港―広島空港の競合は、全日空ではなく、新幹線になります。
だからといってJALの優秀なマーケティング担当者が、
「東京−広島線の競合は新幹線です。新幹線と戦う対策が必要です」
と提唱したところで、お上から
「何をキミ、寝ぼけたことを」
と一笑に付されるでしょう。
せえぜえ、キャンペーンを張ったり、TVCMを流してプロモーションに力を入れるのが関の山。
それはマーケティングではなく、マーケティングの中のプロモーションです。
規制に阻まれたJALのように、マーケティングには、コントロール不能な領域があります。それはマクロ環境と呼ばれています。
つまり、自社の力で何とか解決しようとしても 「そりゃムリだべ」 となる外因環境のことです。
マクロ環境とは?
正確にコ難しく知るには「マクロ環境」で検索してみればワンサカ出てきますが、 要するに
「自社ではコントロール不可能な4つの領域」
のこと。
インシデンタリ・バイイングで述べた通り、タバコを自販機で買うためのタスポが好例。
タスポのようにアホな規制が加わった業界は、もはやマーケティングでは如何ともしがたいのです。
では、どこが規制を布くかというと、政府であり、政治であり、立法です。 我々が操舵しうる手段は、政治家を
選挙で選ぶのみ。そこで、メガマーケティング※という考え方が誕生しました。
※MegaMarketing…国家の保護や規制が加わった巨大市場で勝つには、政治力と世論が必要というマーケティング
(ページ半分まで読みました)
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政治や法律のみならず、経済の動きもコントロール不可能。
「朝、出社したら机が無くなっていた」
とは、冗談めかして言われることですが、
「朝、出社したら会社が無くなっていた」
正真正銘の実例が、拙著「あの会社 が元気なのには理由がある」に載っています。
日本にバブル経済の種をバラまいたプラザ合意により、為替レートが安定した結果、急激な円高をモロに受け、一瞬で会社が潰れたイートップです。
こう した経済のうねりの前にマーケティングは時に無力。
マーケティング・コンサルタント小笠原昭治
また、技術の進歩も不可抗力です。
死語ですらあるフロッピーディスクのユーザーは、特殊な場合を除いて、皆無になりました。もうどんなにマーケティングを駆使してフロッピーを売ろうとしても、販売不可能になりました。
つい数年前まで、日常的に使っていたビデオテープも、あっというまに死語になりました。
レコードプレイヤーやLPレコードは、マニアの趣味か、DJの商売道具として残るのみ。
このように、企業が努力した結果の技術革新によって、一時代は画期的な商品であったとしても、一切売れなくなってしまうのです。
もうひとつが、社会の動きです。
予備校の名門といわれた両国予備校や研数学館が閉鎖したように、少子高齢化により教育産業は縮小中。
学校といえども、入学者数が減っては、商売あがったり。
以上が、マクロ環境の分析に用いられるフレームワークの「PEST(ペスト)分析」といいます
Politics…政治
Economics…経済
Society…社会
Technology…技術
の頭文字4つをつなげた分析方法です。

なにも難しいことはなく、平たくいえば、日経新聞の政治面・経済面・企業面・社会面のこと。
PEST分析という用語を覚えるよりも、日経新聞を読む方がビジネス現場に即しているでしょう。
マーケティング・コンサルタント小笠原昭治
ここまで御覧になった限り、マーケティングは、有名な大企業のためにあると思われた方々も多いでしょう。
そうなのです(笑)が、そうでもなかったりします。
たった一人で小さなガソリンスタンドを経営しているオーナー(というよりも、おじいさん)が、
「そろそろ灯油の季節ですね。まだ灯油の準備は大丈夫ですか?」
と、去年までのお客さんへ一本の電話を入れることもマーケティングです。
そうするように筆者がアドバイスしたガソリンスタンドでは、灯油の売り上げが、例年の2倍ちかく伸びたそうです。
おじいさんが嬉しそうに話してくれました。
(詳細は伏せますが)これが「顧客の囲い込み」です。
たった一本の電話をかけるだけで、他店に取られるかもしれなかった顧客を引き止めることができます。
顧客の囲い込みは、既存客のリピート率を高め、売上を伸ばすことです。
この場合、新規の顧客を増やすことなど二の次三の次として作戦を立てます。
既存客の電話番号は 台帳というリストに載っているのだから、
・競合他店への移動を防ぐ「戦略」

・他店に先駆けて片っ端から電話するという「戦術」

・寒さを気遣うトークという「戦法」
を垂直落下させればいいのです。
いわでものことですが、リストは金脈。 あとは、
・戦闘するか(電話するか)どうか
ダケ。
戦略−戦術−戦法−戦闘が垂直落下すればマーケティングは奏功します。
逆に いえば、最終段階の戦闘、つまり戦わずして勝てるハズがありません。
このように、マーケティングは、巨大な企業だけの武器ではなく、オーナーが1人で経営している小さなガソリンスタンドでも使える強力な武器なのです。
 (小笠原昭治/筆)
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