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チャネルとプライシングとサプライチェーン/流通経路を想定して値付けよう
聞いたことがありませんか?
「コーラの原価は5円だってさ」
「えー!5円を120円で売ってんのお〜?すげえ儲けてんなー」
はたまた、
「化粧品の95%は利益だって」
「うわー、暴利だな〜。社長だけ儲けてんじゃねーか?」
なんて、メーカーの方々は失笑するかも知れませんね(笑)
すげえ儲けでも暴利でもありません、ビジネスを大きく展開しようとするなら当然のことなんですよ。
これにはチャネルとプライシングとサプライチェーンが関係しているんです。
「チャネル?プライシング??サプライチェーン???」
これらはマーケティング用語や経営学用語です。
が、専門用語を使わずに、誰にでも分りやすく解説しますね。
あなたが漬物を売るとしましょう。
商売するには商品が要る。 当たり前の話です。
そこで、白菜の種を\5で仕入れて、白菜を作る。これが素材メーカー。
この場合は農家にあたりますな。
そうして作った白菜という漬物の素材を、加工メーカーへ\100で売る。
\5払って\100頂くわけですから、\95の儲け。 
「95%の儲けか!化粧品と同じだ」
って違う違う。世の中そんな甘いもんじゃありません。
農家は、種苗を仕入るほかに、トラクターのローンを払ったり、農薬を買ったり、経費がかかります。
なんじゃかんじゃで、利益は10%強くらい。 \100で売って、\10の儲け。そのうち仕入れが\5です
から、儲けは\5。
何の農家かにも因りますが、4,000万の収入に対し、3500万を支払って、500万くらい残る。
それで農家一軒が、服を買ったり、コメを買ったりして暮らすわけ。
マーケティング・コンサルタント小笠原昭治
次に加工メーカー。白菜を\100で仕入れて加工し、\2,000の漬物として売るのが加工メーカー。
最終的に商品となる製品を作るため、ここが、世間一般でいわれるところの“メーカー”にあたります。
「えー!\100で買ってきたものを\2,000で売るってぇ?コカコーラと同じじゃんか」
「化粧品と同じく95%の利益じゃん」
「そりゃあ暴利だ」
おやおや、先の議論と同じだね。ちょっと待ってくれるかな?
確かに、\100で仕入れた白菜を、そのまんま\2,000で売るなら暴利でしょう。
でもね、白菜だけじゃなくて、唐辛子などの香辛料も仕入れなくちゃならんし、漬汁も作らなくちゃならん。
醤油や塩も要るわナ?
漬物という商品を作るのみならず、
できた漬物をパックするビニール袋も要るし、
出荷するために詰めるダンボールも、
運び出すフォークリフトも、
トラックも要る。
広告費も、人件費も、事業所税も。
ということは、漬物とは無関係に思える「トラックのガソリン代」だって要るわけです。
それら全てを商品代に含めなくちゃ、漬物工場が成り立ちません。
ってコトは、\100で仕入れた白菜を\1,000くらいで売って、やっと\100(10%)〜150(15%)の儲け。
\100で仕入れた白菜を、倍の\200で売ってちゃ大赤字、商売にならんのだワ。
ここまではお分かりになりますな?
「じゃあ、\2,000じゃなくて、\1,000で売るのがスジだ」って?
うん、加工メーカーが漬物を\1,000で直販(お客さんへ直に販売)するだけで、会社を維持できる
充分な売上を確保できるなら、\2,000で売るコタァありません。\1,000で充分。それが適正価格。
でもね、加工メーカー1社の販売力で、どれだけ売れると思います?
\1,000の漬物が一万個(1,000万円)売れるくらいじゃ、会社は倒産しちまうのよ。
10%100万円の利益なんだもの、売上1,000万じゃ従業員5人分の人件費にもなりません。
メーカーには何十人も何百人も勤めているでしょ?
その人たちの給料がゼロになるどころか、広告費も、ボールペン代もゼロになるの。
(ページ半分まで読みました)
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そこで卸の登場。
卸に売ってもらうワケ。
問屋とも、代販店とも、ディーラーとも、ホールセール(ホールセラー)ともいいます。
その卸だって、経費がかかるワな?
細かいところでは、通勤の定期代も含まれている。もちろん給料もね。
だから、卸がメーカーから\1,000で仕入れた漬物を、
「10%の\100が適正利益だろう」
といってて\1,100で売って、\100の儲けってワケにゃいきません。
経費分として、プラス\150くらい貰わなくちゃ。
それで合計1,250円くらいかな。
しかし卸は店を持っていません。(卸専門の店もありますが)
店舗を持っていませんから、小売店へ売ることになる。\1,250でね。
で、小売店は\1,250で仕入れて、\1,500で売ると、250円(16%)の儲け。
(実際のビジネスでは、スーパーの利益率は良くて3%〜5%くらい。
16%も利益はありませんし、粗利と純利は別物なので、
詳細に書くと、現実にはそぐわない話になってしまいます
が、あくまで、分かり易さを優先して数字を挙げていることをご理解ください)
そこまで見越してメーカーは\2,000という価格をつけているワケ。 これをプライシングといいます。
「あれえ?\2,000だって?小売店は\1,500で売るっつったじゃん」
と突っ込んだ人。
鋭い!よく読みこんでますね〜(笑)
マーケティング・コンサルタント小笠原昭治
業界にも因りますが、卸は、第一次卸だけじゃなく、第二次卸や、第三次卸といった階層になっている
場合があるんです。
つまり、第一次卸が\1,250で売って\250の儲け、
第二次卸が\1,500で売って\250の儲け、
第三次卸が\1,750で売って\250の儲け…
で、小売店が第三次卸から\1,750で仕入れて、\2,000で売ることになるわけです。
そこで冒頭の
「\5で仕入れた種が、最終的には\2,000で売る商品になる」
ってことになるワケ。
メーカーも、同じような階層になっている業界が沢山あります。
その階層ごとに利益が上乗せされているんですよ。従業員の給料を払うためにね。
そこまで考えてメーカーは、\100で仕入れた白菜に、\2,000(95%利益)の価格をつけているんですよ。
だから、原液\5のコカコーラが、\120で売られていても、おかしくないワケです。
ね?
お分かりになりました?
価格(プライス)には、みんなの利益と、みんなの経費が含まれているんです。
その価格(プライス)を
「\1,000にしようか、\5,000にしようか」
決めるのが、プライシング。
以上のように、メーカーを頂点とした三角形(サプライチェーン)が出来上がっているから、たとえ
不祥事があろうとも、メーカーが倒産しちゃ困る人が沢山いるわけです。
そのメーカーの製品を売って収入を得ている人が大勢いますからね。
これがチャネル。製販在ってやつです。
ま、これくらいはメーカーの方々なら誰でも知っています。
この、サプライチェーンは、ビジネスのスケールにも関わってくるんですよ?
顧客へ直販するとすれば、儲けは全てあなたのものでも、あなたの商品を売る売り先が無いから、どうしても小さなビジネスになる。
チャネルが無いと、小さなビジネスなんだもの、利益は大きくても、売上は小さい。
その逆に、たくさんの人に売ってもらおうとするなら、利益は小さくなりますが、たくさん売れるから、売上も大きくなる。
大きなビジネスにしようとするなら、価格は高くなって当然なんです。
お分かりになります?
多くの人へ富を分配し、あなたの商品で多くの人が儲かるようにするなら、チャネルという考え方を採り入れてみて下さい。
これがチャネル。日本語では製販在(せいはんざい)といいます。性犯罪(せいはんざい)じゃありませんよ?
マーケティング・コンサルタント小笠原昭治
冗談はサテおき、チャネルがマーケティングの4Pの一つ、Place(プレイス)になります。
直訳して「場所」というだけの意味じゃないんですよ、チャネル(流通)という意味もあるわけ。
そのチャネルを見越してプライシング(価格づけ)されているわけです。
マーケティングの初歩の初歩であるチャネルとプライシング。おわかりになりましたか?
 (小笠原昭治/筆)
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