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スキーブームが去って以来、万年赤字のスキー場が、5年前に一転して黒字化に成功。
4年前も黒字。
3年前も黒字。
2年前に至っては、スキー場なのに、大晦日まで雪が無いという致命的な苦境にかかわらず、黒字。
そして、1年前、とうとう、過去最高益を記録。
三冠の達成です。
1)赤字経営を黒字経営へ転換
し、
2)5期連続して黒字化
し
3)過去最高益を記録
し
スキー場を甦らせたのは、
・実績と経験が豊富な経営者ではなく、経営経験は皆無
で、
・老齢な練熟者ではなく、30代前半
で、
・地元に精通しているどころか、7年前に東京から引越してきたアルバイトだった女性でした。
その女性の作った会社が運営を任されてから、万年赤字のスキー場は黒字化したのです。
その会社の名前が、はぁとリソート。 |
はぁとリソートという社名は、森下社長が会社を設立する際にお考えになった社名=ネーミングです。 事業は、スキー場とキャンプ場の運営。
当初は、有限会社「夢企画」にしようと考えていました。しかし、 |
1 夢企画は、よくありがち (実際に、Google検索すると56,700件がヒット) 2 七ヶ宿スキー場が提供する価値は、スキーではなく、和み(なごみ)
3 社名は、価値をテーマにしたマーケティング・メッセージ。そこで… 4 お客さんと「心(ハート)が通じ合うように」との願いを込め、更に 5 「はぁ〜」っと和む溜め息を合わせて“はぁと” 6 行楽地の英語
Resort(リゾート)から、響きの強い濁点「ゾ」を取り除き 7 濁点の無い滑らかさな音感に統一して 8 日常生活をソート(分類)し直す場所との意味で
re-sort(リ・ソート) 9 以上の2つを繋ぎ合せ、日本語として呼びやすい文字数7文字にまとめた のが『はぁとリソート』である。最後に社名を 10 姓名判断
までして決めました。この社名が「リゾートの間違いでは?」と訊ねられる度に、 「こうした意味があるんです」
と説明しているそうです。 |
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じつは、相手の方から社名の由来を尋ねられるのは、すごいことです。
実際、あなたの会社名の由来は、 「どういう意味ですか?」
と訊ねられたことがありますか?
こちらから率先して説明することはあっても、相手から先に訊ねられることは滅多に無いはず。
尋ねられるということは、会社案内できる絶好のチャンス。
それも、興味を持って聴くスタンスで尋ねられるため、覚えられやすく、記憶に残りやすい。
なお且つ独自性・唯一性があるため、インパクト大。 |
まとめると「はぁとリソート」という、たった7文字の日本語の中に、5つの I が含まれていることがわかります。 「え?」というインパクト(impact)があり、 興味を持たれ(interest)、 願いやコンセプト等の情報(information)が凝結した、
優れたアイディア(idea)の社名で、
印象(impression)に残ります。
ちなみに、re-sort の sort には『魅力的な女性』という俗の意味があることを、女性社長の森下社長が知っていたかどうか不明。 |
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ネーミングは、社名のみならず、商品名や、ブランド名にも必要不可欠。
あなたの会社の名前を変えるよう勧めているのではなく、社名を変更するのが難しければ、NTT(日本電信電話株式会社)のような略称で良いから、考えてみては如何でしょう?ブランド名でもいいし、愛称でも構いません。
なぜなら、名前は『最短のマーケティング・メッセージ』だからです。 |
| (ページ半分まで読みました) |
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知名度の高い大企業なら「勝てば官軍」で何でもアリですが、小さなうち、特に創業前なら、覚えやすくて
印象に残る社名にするといいでしょう。
少なくとも初対面で「公認会計士小笠原立事務所」なる13文字の漢字を覚えられる人は少ないはず。翌日には
忘れているはず(笑)
では、どのようにネーミングすれば良いのでしょうか?
ルールは、ありません。
好きな社名にネーミングすれば良いのです(もう、類似商号を調べなくても良くなりました)
ルールは、ありませんが、マーケティングで常識的なネーミング方法は、 |
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1 商品や価値を表わしていること(ex:ハンバーガーなので○×バーガー) 2 経営理念や創業理由などの意味がこめられていること 3 (シャネルのような)ブランド力のある類似商号が有るか無いか? 4 パピプペホやガギグゲゴといった濁音の有無が与える音感 5 暖かさ、爽やかさ、強さ、優しさ、しなやかさ、重厚感といった感覚 の他に、 6 ハッとさせるインパクトがあり(impact) 7 興味を持たれやすく(interest) 8 いろいろな意味(information)がこめられ 9 初めて聴いた人の印象(impression)に残り 10 それらを含めた優れたアイディア(idea) であることが基本。 |
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以上の基本10項目に加え、 11 読みやすさ 12 言いやすさ
13 書きやすさ
を加えたのが『はぁとリソート』
ひらがなとカタカナで構成されたネーミングであるため間違えることがありません。 スキー場に来る小学生でも読みやすく、言いやすく、書きやすい。
見逃されがちですが、わかりにくい社名にすると、領収書をもらう時に苦労します。 |
さらに、 14 似た社名や、公共機関、有名企業等と紛らわしくなく 15 外国語に翻訳すると変な意味になるネーミングは避ける
たとえば、ヴィックス・ヴェポラップの「ヴィックス」をドイツ語でスラング訳すると、卑猥な意味になるそうです。
以上の15項目が、社名の付け方(ネーミング)です。
ここまでなら、マーケティングに携わる人なら知っているだろうし、書籍などにも書いてあります。
いわば、テクニック論です。
問題は、実際に作れるかどうか?です。 |
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作れるようになる秘訣があるとすれば、筆者の経験では、熟慮・熟考・熟成の過程に時間をかけることです。
歩いているときでも、入浴中でも、食事中でも、いつでも、そのことばかりを考えること。
時間は、かかりますが、そののちに、閃きます。 |
熟慮・熟考・熟成の過程で、筆者が最も重要視するのはinformation=情報。
「えっ?」と耳をそばだてる=インパクトと
「それ、どういう意味?」と尋ねられたときに=インタレスト
「ははぁ、そういう意味かあ」と印象に残る=インプレッション
という好アイディアのベースになるのがinformation=情報です。
社長の名前が小笠原だから株式会社おがさわら。これはシングル・ミーニング。
これを、ダブル・ミーニング、トリプル・ミーニングにするのです。 |
社名のみならず、どんな企画でもそうですが、まずは骨子を作ること。
ネーミングの骨子にあたるのが情報であり、価値であり、理念であり、夢であり、願いなどの「想い」です。
社名や略称やブランド名や商品名は、社内外へ発信する、もっともコンパクトなマーケティング・メッセージ。
考え抜くから愛着が湧く。
愛着が湧くから大事にする。大事にするから、使い続ける。語り継がれる。その名前は、永遠の命を持つ。 |
| (小笠原昭治/筆) |