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マーケッティングおすすめ本/白い猫は何をくれた?
(この物語は、若き広告マンがマーケティングに目覚めるまでの創作物語です)
1)prologue/プロローグ
朝。
いつもと同じ時間に起き、いつもと同じ電車に乗って、いつもと同じ駅で降り、いつもと同じオフィスへ出社して、いつもと同じ仕事を消化し、いつもと同じ時間に退勤し、いつもと同じ道を辿って、いつもと同じ家へ帰る……。
僕は飽きていた。
進歩を失った継続は、力ではなく、マンネリに過ぎなかった。
青雲の志に燃えて入社した広告代理店だったのに、いつしか、志は灰になって燃え尽きていた。
その日も、いつもと同じ広告主から電話があった。僕が提案した広告プランについて、残念な結果がもたらされた。
「今年は、別の広告代理店へ頼むことにしたよ」
意外だった。いつも当社へ発注していたのに。
「え!今年に限って、どうしてですか?」
「去年と同じ広告プランだったから、安いところへ発注することにしたんだ」
「それなら、そう仰って頂ければ、再見積り致しましたのに」
すると、クライアントは語気を荒げ、
「去年と同じ広告プランを持ってきたのは君だろ?しかも、見積金額まで同じだったじゃないか。去年と同じなら、安いところへ頼むのが当たり前だろう。それでも君は広告マンか?」
僕はグッと詰まった。あの広告プランはクライアントが気に入っていたはずだ。だから今年も、去年と同じプランで良いと思っていた。
クライアントは続けた。
「君の広告マンとしての存在価値は何なんだ?」
僕は、受話器を固く握り締めながら頭を下げつつ、謝って電話を切った。その時、脳裏をかすめたのはクライアントの顔ではなく、
「いつもの売上が一件なくなった。上司から責められる。どう弁明しよう」
営業会議で怒鳴る上司の顔が浮かんでは消えた。
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2)Mr.Sugar/ミスターシュガー
その夜、夢を見た。
夢の中に出てきた人物はSugar(シュガー)と名乗った。
「Do you want to change your life?(君は、人生を変えたいかい?)」
欧米人並みに流暢な英語で話す中国人のようなエキゾチックな髭を生やした40代男性らしきシュガーは、
「You have a job.You have the regular income.But in the repetition of the same cycle everyday rut.Boredom.Is that so?(仕事は、ある。一定額の給料も、ある。でも、毎日が同じサイクルの繰り返しで、マンネリ。退屈だ。そう考えているだろう?)」
と早口でまくしたてた。
図星だ!と思った僕の心を読んだようにシュガーは笑った。
「Think about it well?Always the same iteration. Yet do you think good luck will come one day?(よく考えてごらん?いつもと同じ繰り返しなのに、いつか幸運が舞い込んでくると思う?)」
僕は頷いた。うん、その通りだ。
今日のような悲運に見舞われることはあっても、いきなり幸運が転がり込んでくるなんて、非現実的だ。
「If you want to change the life of now, I'll tell you good thing.(もし君が今の人生を変えたいのなら、いいことを教えてあげるよ)」
僕は何度も頷いた。変えたい!いつもと同じ日々を繰り返した挙句に、進歩なく朽ち果てるくらいなら、ほんの一歩でもいいから前へ進みたい。
一年後も、5年後も、10年後も、きっと、ずっと同じになりそうな状況から脱したい。
「変えたい!」
すると、シュガーは早口に訊ねた。
「So,You are now,it has been fighting with anyone, anywhere?(それじゃあ、君は今、どこで、誰と戦っているの?)」
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3)battlefield/バトルフィールド
微笑のまま、シュガーは続けた。
「And the battle is not to fight.For you to win in life, or thing What are you fighting with anyone, anywhere.(戦いとは喧嘩のことじゃなくってサ、君が人生で勝つために、どこで、誰と戦っているかってことなんだ」
僕は腕組みして考えた。
勤め先の広告代理店を戦場と仮定すれば、出世を争う同僚たちが相手ということになる。社外へ目を転じれば、僕の仕事を奪っていった広告代理店が戦いの相手になる。
「そういうことですか?」
僕はシュガーに尋ねた。
「Yes, That's it.You have to win, that's from conflict to regain.Also to other work orders.Increase the sales.That separate the company's rivals.(うん、そういうことさ。君が勝つには、競合から仕事を奪い返し、それ以外の仕事をも受注し、売上を伸ばすことで、社内のライバル達をも引き離すことさ」
そ、そうか!
戦う相手が社内の同僚だとしても、彼らと戦う必要は無い。売上さえ伸ばせば、黙っていても給料や職階は上がるし、役員も夢じゃなくなる。
戦う相手が社内にいるとしても、社内で勝利するには、社外の敵と戦って勝つことだ。それには、競合の広告代理店と戦って勝つことだ。社外と社内、二つの戦いに勝つ解決策は
「競合する広告代理店に勝つ」
という一点に集約していたんだ!
「それで良し」とでも言うようにシュガー氏は点頭して、
「Write to Notepad!(メモしなさい!)」
と鋭く叫んだ。「Note there is no fool.(馬鹿はメモしないけど)」
興奮のあまり僕はハネ起きた。部屋は真っ暗で、当然シュガーはいなかった。僕は早速メモを取り出して書き付けた。「戦場」と。
(ページ半分まで読みました)
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4)asset/アセット
それから毎晩、シュガーは夢枕に現れた。彼の質問は、いつも唐突だった。「Who are you?(君は一体、何者だい?)」あまりにも突飛な質問に僕は戸惑った。
とりあえず、氏名を言おうとすると、
「Rather than that of the your name,what do you want to do?If you don't know what you would like to do if,your not better or worse?(君の名前のことじゃなくって、これから君は、自分で何をどうしたいのかってことさ。自分がどうしたいのか分らなくちゃ、良くも悪くもなるわけが無いよね?」
つまり、自己分析して、独自の資源を見つけることだとシュガーは言った。資源すなわち、
「Have you ever proposed to client and take advantage of the battlefield and resources?(クライアントの独自資源や戦場を活かす提案をしたことあるかい?」
とシュガーは「The answer is it is a NO?(答えはNOだよね?)」とでも言わんばかりに僕の目を覗き込んだ。
僕は大いにショックを受けた。
クライアントの独自資源を活かしつつ、クライアントが戦場で勝てる提案をするなんて、考えてもみなかった。
自分の売上ばかり考えて、クライアントの利益なんか、一度も考えたことがなかった。
ああ、なんて僕は独りよがりだったんだ!これじゃ競合他社に仕事を奪われるのは当然だ!
だから、今の仕事が失われたんだ!
だから、新しい仕事が取れなかったんだ!
僕はガバッと起き上がるなり、メモを引っつかんで「独自資源」と書き殴った。
シューガーが現れてから、メモは枕元に置くようにしてある。
シュガーの片言隻句まで書きとめているため、たった二晩でメモは真っ黒になるまで埋まった。
5)strength/ストレンクス
翌日の夜もシュガーは現れた。当夜の質問は、
「What are your strengths?(君の強みは何だい?)」
だった。
次の日の質問は、
「Do you want to be with whom?(君は、誰と一緒にいたいんだい?)」
だった。
結婚を例にとれば分りやすい。好きな人と結婚するためには、どんな魅力が要るのだろう?その魅力は、自分にあるだろうか?無いとしたら諦めるか?それとも諦めずに自分を磨くか?またはストーカーに成り下がるか?
そうした結婚したい好きな人を、顧客に置き換えると、法人営業では辻褄が合う。
「結婚したい」
の一点張りは
「仕事を下さい」
の一点張りと同じだ。自分の商品が、相手の何に役立つか考えずにつきまとうと、ストーカー営業になってしまい、結局は嫌われる。
それに、素敵な相手であればあるほど、ライバルは多い。
では、ライバル達はどこにいるか?
戦う場所はどこか?
僕が有利に戦える戦場は?
ライバル達を引き離す魅力は何か?
自社には、どんな独自資源があって、それがどんな強みになるのか?
それらを分りやすく伝えなければ、強みも独自資源も無きに等しい。
シュガー氏は堰を切ったように言い放った。
「Please convey four message it's battlefield, asset,customer,strength.Transmitted from, can be understood.It is simple(戦場・資源・強み・顧客の4つをメッセージにして伝えるといい。伝わるから理解される。単純なことさ」
6)ending/エンディング
シュガー氏から教えてもらった5つ(戦場・資源・強み・顧客・メッセージ)を自分の人生に当てはめると共に、クライアントにも当てはめてみた。
それにあたって、クライアントから、社史を借りたいと打診してみた。
「社史を借りたい?」
「はい。御社の経営理念や創業主旨まで掘下げて考えようと思いまして」
「ほう。そんなことを申し出てきた発注先は初めてだよ」
クライアントは嬉しそうに笑った。
その笑顔を見て、僕は、競合に勝てる気がした。
考えが変わると行動が変わり、行動が変わると結果が変わる。僕は、いつもの毎日から、確実に脱却できた手応えを感じていた。
その夜を最後に、シュガーは現れなくなった。が、シュガーの教えを書きとめたメモは手元に残っている。このメモが、僕の人生を変えてくれている。
シュガー氏が現れなかったら、いつもの毎日を繰り返していただろう。明日も、一年後も、10年後も。
僕は幸運だったと思う。シュガーのほうから枕頭に立ってくれたのだから。
なぜなら、100人中99人は、教えてくれる人など、いまい。仮に教えてもらおうと思っても、誰に教えてもらえば良いか迷うし、仮に専門家に出会ったとしても、契約して実力を見なければ、本物かどうか見定めるのは難しい。
教えてくれる人に出会うということは、そんなにも難しいというのに、僕は幸運にも夢で出会えた。シュガー氏の教えは一生モノになるだろう。
この幸運は、僕だけのものでは無い。恵まれたい人にだけ訪れる。それは意外と身近にある。
僕は、傍らにあった本を手に取った。
「白い猫は何をくれた?」
この本を読んでからというもの、シュガーは夢に現れたのだから。
“ The End ”
マーケッティングおすすめ本
7)epilogue/エピローグ
最後まで御覧いただき有り難うございました。この物語を作った筆者の小笠原です。
この物語に登場する人物やストーリーは、私のオリジナルですが、肝心要のメインコンテンツは、私のオリジナルではありません(笑)、
佐藤義典(著)「白い猫は何をくれた?」http://tinyurl.com/55hd4y
をリライトしたものです。
リライトした狙いは、この新刊を購入された方々が「ああ、ここはサイトで読んだ」と興を失わずに済むよう、まったく別の物語に仕立てつつも「白い猫は何をくれた?」のアウトラインを理解できるように書き換えました。
楽しんで頂けましたか?
もっと「全部ちゃんと読みたい」と思った場合は、アマゾン(http://tinyurl.com/55hd4y)等で本をご購入ください。
ところでお気づきになったでしょうか、夢枕に立ったSugarのモデルは誰なのか(笑)
※ヒント※ 英語のSugar(シュガー)を日本語に訳すと?
 (小笠原昭治/筆)
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