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マーケティングで地域を活性化する方法/人(自然人と法人)を集める戦略
目次
1)三井の傘の無料貸し出し
2)北風の傘の無料貸し出し
3)マーケティングで兵庫を活性化
4)北風家の無料マーケティング戦略
5地域活性化マーケティング戦略
6)顧客の流出を防止せよ
7)テーマパーク型の市町村
8)農本主義的市町村
9)一次産業と二次産業の合体産業
10)誰のために地域を活性化するのですか?市民とは誰ですか?
(ここから本編が始まります)
1)三井の傘の無料貸し出し
三井財閥の基礎を作った三井高利は、雨の日に「越後屋」の商標が入った傘を無料で貸し出しました。
雨の日になると、往来に越後屋の傘が花咲き、借りた家々が晴れた日に傘を広げて干しますから、否が応でも越後屋の三文字が目に触れます。
それを今では「優れた広告戦略」と評する人もいますが、おそらく三井高利は純粋に「来店したお客さんが雨に濡れずに帰れるように」と貸し出したのでしょう。
傘の無料貸し出しは、現在、全国の店舗や自治体で広く行われています。傘の返却率は50%以下だそうです。
その返却率に「モラルが低い」とモラルを問う声もあるようですが、貸出しとはいえ無料にするならば、最初から返却を期待せずに貸出すほうが無料の主旨に適っています。
返却を望むならデポジット制(預かり金)にすればいいのです。
要は、何のために貸し出すか?ということです。
広告として考えるならば、傘代は広告費に相当します。
広告を見た人に「広告を見たら広告費を払え」という企業が皆無のように、借りた傘を返さなければモラルに欠けると非難するのは、お門違い。
販売促進も然り。
試食キャンペーンで食べたものを「返せ」という企業がドコにあるでしょう。
そう考えると、デポジットなしの無料で貸し出すならば、返却を期待するのは前時代的。
傘にしても、図書館の本にしても、地方公共団体の役務として考えるのではなく、マーケティングのプロモーションとして考えれば、そういう発想になります。
2)北風の傘の無料貸し出し
三井高利から約150年後の兵庫にも、傘を無料で貸し出した人がいました。第63代北風荘右衛門です。
家業が呉服屋の三井家とは異なり、北風家は廻船問屋でした。
三井が、
「来店したお客さんが、雨に濡れずに済むように」
と、傘を無料で貸し出したのと同様に、北風も、
「兵庫に入港した船乗りたちが、雨に濡れずに済むように」
と、傘を無料で貸し出しました。双方に共通するのは、利用者への配慮でした。
返却率は、悪いどころか、自分の傘にしてしまう利用者が多く、晴れた日には、我が物のように軒先で傘を干している家もありました。
「北風」
の名入り傘が干してあるのを見ると、番頭は、回収して回りました。
それでも雨の日には「無料で使ってください」と、新しい傘を補充して山積みしていました。すべては船乗りたちのためでした。
こうした、傘の無料貸し出しは、さらに200年たった今でいうところのマーケティングそのものでした。
3)マーケティングで兵庫を活性化
なぜに傘がマーケティングなのでしょう?
北風家は廻船問屋です
自前の持ち船で国内貿易すると同時に、他の船から荷を買いつけ、小売へ卸す問屋を兼ねています。
ということは、他の船が兵庫に入港しなければ、問屋業が成り立ちません。
当時の兵庫は、小さな湊で、諸国から来る船は兵庫を通り過ぎ、すぐ先の大阪へ入ってしまいますし、それが幕府の政策でもありました。
逆に、大阪から出る船は、兵庫へ寄らず、行き過ぎます。大阪に近すぎるという弱点です。
「これじゃ兵庫の発展は難しい。兵庫が発展しなければ、北風家も発展せん。なんぞ手を打たねば」
と考えた北風荘右衛門は、船乗り達を徹底的に厚遇しました。傘の貸し出しは、その一環です。
船乗り厚遇策は、傘にとどまらず、銭湯も無料。
風呂から上がると、膳が出て、酒まで付いています。これすべて無料。そのまま無料で宿泊することも可能。
今でいうところのスーパー銭湯“オール無料”版といったところでしょうか。風呂タダ、食事タダ、酒タダ、宿泊タダ、全部タダ。そんな温泉があったら、行きたいどころか、住んでもいいですよね(笑)
マーケティング・コンサルタント小笠原昭治
まだあります。
兵庫以外の他国から船が入港し、壊れている部分を修理するのに資金が無いとき、北風家では無償で修理しました。そのため、
「兵庫に碇を下ろせば、食うのも寝るのもタダじゃ」
という評判が立ち、その評判は船乗りから船乗りへと口頭伝播され、いつのまにか諸国の船は兵庫へ寄るようになり、兵庫で荷をおろすようになりました。これが北風家の狙いでした。
船が兵庫に集まる、船には荷物が乗っている、荷物は北風家ほか兵庫の問屋が買う、それにマージンを乗せて売る、荷が富になる、儲かる、兵庫ぜんたいが潤うという仕組み。
現代の店舗にたとえると、
「来店して下さい」
と声を枯らして叫んだところで振り向きもされません。そこで、来てもらうための作戦を立てます。それがマーケティング戦略。
マーケティングなど無かった頃、北風家は、マーケティングで兵庫という地域を活性化したのでした。
4)北風家の無料マーケティング戦略
無料の傘、風呂、飯、酒、宿だけが作戦ではありませんでした。
兵庫で降りた船乗りたちも、兵庫に住む船乗りたちも、北風家の風呂に入ります。
風呂に入ったあと、広間では、食事が振舞われます。
その広間では、諸国の船乗りたちによって、見聞録が交わされています。
諸国の物価や需要と供給の新情報が、毎日のように飛び交います。今でいう日本経済新聞のようなものです。
その情報をもとに、いち早く、北風家の船が、買いつけに出かけます。
買ってきた荷を、最も高く買ってくれる場所へ海運します。
儲かります。情報戦を制した者が勝つのは、戦国時代も江戸時代も現代も変わりません。
こうして、北風家の廻船(海運)と卸市(問屋)は隆盛を極めました。
これが、自家の発展のために兵庫湊を発展させることで、自家を発展させる戦略でした。
そのために船乗りを厚遇しました。情けは人のためならず…です。
厚遇の具体的展開案が無料の傘であり、湯であり、食事であり、宿でした。
それにより人が、荷が、情報が集まりました。そうすることによって、兵庫湊が繁栄し、北風家も繁栄しました。
逆にいえば、北風家の無料政策がなかったら、人も荷も情報も集まらず、兵庫は寒村のままだったでしょう。
いかに豪商とはいえ、寒村にぽつねんとしているようでは、お山の大将ていどの富商に過ぎなかったはずです。
北風荘右衛門の徹底ぶりは
「兵庫の北風か、北風の兵庫か」
と風評されたことでも、その熱の入れようが窺えます。一時は、家産が傾くほどだったそうです。
それほど徹底した戦略が、大阪港との差別化になった事実は間違いありません。
地域の為が自家の為という発想は、200年前どころか、今でも珍しいかも知れません。自分の店の繁盛は一生懸命に考えますが、地域の繁盛となると、賛成・反対入り乱れ、自分の店舗をコントロールするのとは規模が違い、考えにくいのかも知れません。
だから無理だと最初から諦めるのは誰にでも出来ますし、ほとんどの人は、諦める前に、考えもしなかったでしょう。
それを北風は考え、成し遂げました。
北風家の発展は、兵庫湊を繁栄させることが自家のためというマーケティング戦略が功を奏した結果。
この前例にこそ、マーケティングで地域を活性化する秘策が隠されています。
マーケティング・コンサルタント小笠原昭治
5)地域活性化マーケティング戦略
北風家のマーケティング戦略を現代の地域活性化に当てはめてみましょう。
地方は衰弱しきっていて、国からの交付金がなければ、死に絶えてしまう地方自治体が数多くあります。栄養パイプで生き長らえているようなものです。意地の悪い見方をすれば、中央省庁の命令に従うよう飼い慣らされてしまいました。飼い慣らすための元手は、どこから出ているかというと、借金です。
それが日本の実情で、その搾取先は、信じがたいことに未来へまで及び、まだ見ぬ未来の子供達からの借金は、この稿を書いている現時点で850兆円。借金時計を見て頂ければ一目瞭然。
http://debt.blogp.jp
ある計算によると、消費税が10%以上になっても、完済するまで100年かかるそうで、日本の経済は、都市部を除き、すでに破綻しているといっていい状態。
この問題を解消するには、国際社会で活躍する大企業の双肩に期待するのみならず、地域活性化によって日本全土を豊かにする方向しか残されていません。
わかりやすくいえば、都市部で働いて定年を迎えたとき、故郷へ帰って暮らせる基盤を作ることです。
残念ながら、今は、地域の学校を卒業した中・高校生が、親元から通える職場すらなく、あるとしても、給与が異常に低いのが実情。
やむなく都市部へ出る、都市部に人口が集中する、都市部だけが活性するという循環が繰り返されてきました。
そろそろ、高度経済成長時代の遺物ともいえる一極集中型から、分散型へ舵を切り始めてもいい頃。
そこで、冒頭の北風式が参考になります。
人が集まるところに富が集まるのは、古今東西を問わず、その地における成功法則。
なぜなら、お金を払うのは(個人であれ法人であれ)、人だからです。カラスはお金を払ってくれません。
ということは、個人と法人を集めた市町村だけが生き残ります。
人を集める。これが戦略です。
では、どのように人を集めれば良いのでしょう?観光?町おこし?
それもいいでしょう。一過性のブームではなく、定着するならば(映画「うどん」を御覧になった方は分りやすいはず)
(ページ半分まで読みました)
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6)顧客の流出を防止せよ
人を集めるのは、集客や、新規客増と同じこと。
顧客は人ですから、自分にメリットがあると思えば動きますし、メリットがなければ動きません。
北風家の事例でいうところの、船乗りたちの利であり、顧客の利にあたります。これをマーケティングでは、ベネフィット(便益)やカスタマーバリュー(顧客価値)といいます。
人は、個人と法人に大別されます。
ここでいう法人とは、企業のみならず「人が集まる組織」すべて。
要するに、会社でなくても、病院でも、学校でも、神社仏閣でも、任意団体でも構いません。
個人の集合体が法人ですから、法人が集まれば、個人も集まります。
個人からは住民税が、法人からは法人税が入ります。人が増えれば増えるほど地方自治体は潤います。
反対に、過疎に代表されるように、人が減れば、住民税も法人税も入らずに窮乏します。
つまり、人を集めるとは、一過性の観光客を集めるのみならず、住民=定住者を集めるということです。
後述しますが、住民を集めることが、一過性の訪問者も集めることになります。
その前に、大事なことがあります。
住民を集める前に、今いる住民が定着するよう図ることです。
いくら入ってきても、次々と出て行かれては、ちっとも増えません。
定着するのみならず、出て行った人が帰って来れるようにして、入るを図り、出るを抑えます。
これにより人口は増加します。
これ即ち、マーケティングの基本である「顧客流出防止」。
いくら住民が流入してきても、次々と住民が流出するようでは意味ありません。
先ずは、現在の住民が流出するのを抑えます。
もう一方で、まるで新規の顧客を獲得するのと同様に、新しい住民を増やします。
地方自治体の活性化は、以上の2つを戦略化するだけです。
その目標値がマーケティングゴールになります。
7)テーマパーク型の市町村
人を集めるには、働く場所が必要不可欠です。
働く場所というと、これまで、企業誘致、官営起業、第三セクターなどが盛んに行われてきましたし、遷都や分都などの方法論も議論されています。
そうした難しい話は、難しい話が得意な方々に任せて、マーケティングに則って地域を活性化する戦略について述べてみましょう。
日本全国どこの地方自治体でも、わが町の特徴といえば、
「自然が豊か」
と挙げる市町村が多いようです。まず、これが大きな間違い。自然が豊かな地域は日本津々浦々に沢山ありますから何の優位性にも差別化にもなりません。
まずは優位性を見つけ、他者との差別化策にしましょう。マーケティングのセオリーに則り、調査分析から始めます。
わが町は何をしてきたか=歴史・風土・気性・遺産
わが町は何ができるか=産業・地理・熱意
わが町がやりたいことは何か=未来展望・将来性
の3点を検証しましょう。自己分析です。マーケティングでいうところの3C分析、SWOT分析にあたります。
分析した結果、たとえば、
「わが町からは横綱が輩出されている」
としたら見っけもの。
「わが町は、相撲の振興に務め、いずれは、世界に名だたる相撲王国になりたい」
というコンセプトを導き出すことができます。
そのコンセプトが市民から承認されたら、相撲王国の立国へと邁進すればいいだけです。
相撲という事業領域の全てが商品になります。
ちょっと想像してみましょう。
駅を降りると、または、その町へ車で入ると、
「相撲の町○×」「どすこい!○×村」
という相撲文字の幟(のぼり)が、幾竿も列を成して風にはためいている…。
ちょんまげ姿の大柄な若者達が、至る所を闊歩している…。力士の養成学校がある…。
大食漢のための大盛り食堂がある…。もちろん一般の人も楽しめる…。
ちゃんこといえば○×町との定評が日本全国に広まる…。
素人でも力士気分を味わえるテーマ館がある…。
ビックサイズの服が売っている…。両国のライオン堂のように、見るだけでも楽しい…。
引退力士と触れ合える場がある…。大学の相撲部が合宿に利用する…。
相撲博物館がある…。巨躯の人でも診察できる施設がある…。相撲をテーマにした土産物屋がある…。
まるで、ディズニーリゾートが好きで舞浜に住む住民のように、相撲が好きで移り住む人がいる…。
力士になりたくて移り住む人もいる…。
国技を支援する人々が住みつき、大相撲の振興について話し合う…。
右を見ても左を見ても相撲づくし。
日本で唯一の町ですから、観光客も増えます。定住者が増えれば、観光客も増えるとは、こうした循環によります。
参考までに、ディズニーリゾートの賑わいには、来訪者のみならず、約2万人もの従業員も含まれます。
従業員を定住者とするならば、定住者の多いところに観光客は集まります。
相撲のようなテーマのある「テーマパーク型の市町村」は、どういう町なのか、誰にでも理解できます。
住む人や訪れる人の便益が分りやすく、分りやすいから人が集まります。
商売と同様に、人がお金を運んできます。そこでお金を落としてくれますから、儲かります。
マーケティングの視点からすると、ビジネスも地域活性化も、同じこと。
マーケティング・コンサルタント小笠原昭治
8)農本主義的市町村
また、人が暮らすには、衣食住が不可欠ですから、北風式に、衣食住を提供することで人を呼びます。
地方にお金はありませんが、都会には決定的に欠けているものがあります。
農業・林業・水産業の3本柱、第一次産業です。
「帰農せよ」というのではなく、第一次産業を手伝うことによって、自給自足の生活基盤を整えます。
わかりやすくいえば、猫の手も借りたい時期の農家を手伝って食料を得られるようにします。
そうすれば、多忙な農家も嬉しい、手伝う人も嬉しい、人口が増えて市町村も嬉しい。
20代前後の体験学習から始めてもいいでしょう。若い活気は華やかさを伴いますから、町が若やぎます。
さらに、第一次産業を支える土地があります。
東京をはじめ、都市部には、これ(土地)が不足しています。地方ならではの大いなる優位性です。
そこで、移住者を対象に、庭付きの住居を、有限で無償貸与します。
これで、住むのもタダ、食べるのもタダの環境が整います。
残る問題は商品経済のみ。服を買うにしても、車を買うにしても、お金が要ります。
また、第一次産業の手伝いだけでは、定職に就くことができず、まるでフリーターと同じ。
住民が増えても、税金が入ってこなければ、市町村経営が成り立ちません。
それを解決する2つの方向性があります。そのうちの一つを披瀝しましょう。
9)一次産業と二次産業の合体産業
第一次産業という生産には、加工が伴います。これすなわち第二次産業。
たとえば、みかんが特産物だとしたら、みかんの缶詰も町内で作ってしまいましょうということです。
他の都道府県や、市町村の会社にやってもらわなくても、自らの特産品を材料に、自らが加工し、商品化して、売ればいいのです。
ニンニクを原材料にして健康食品を製造販売する会社が他府県にあるとしたら、その会社へニンニクという原材料を売るのみならず、自らの産地でニンニクの健康食品を製造販売すればいいのです。
第一次産業を素材メーカーとし、第二次産業を加工メーカーとして、一つの地方自治体の中で合体、完結させることで雇用を生み出し、人口を増やし、税収を高め、地域を活性化する方法です。
(もちろん、珍しくも何ともありませんが、梅と梅干のように、その方法を用いている地方自治体は、他の地方自治体に比べて、裕福であることは確か)
原材料を生産する第一次産業と、メーカーとしての第二次産業が一体化し、
「○○といえば××町」
というテーマのもと、そこに集う人々を潤し、延いては市町村を潤します。
自らの自治体を富ませたかったら、そこに集う人達を富ませること。北風式です。
とはいうものの、残念ながら、地方公共団体および第一次・第二次産業は、商品戦略に疎いのが現状。
商品戦略のみならず、プロモーション戦略にも疎く、どうやって売ればよいか分らず、ただただ一意専心に作るのみ。要するに、マーケティング戦略という考え方に乏しく、あっても、机上の空論を教え込まれ、「で?どうすればいいの?」と首をかしげています。
ある篤農家が、市町村主催のマーケティング講座に出席した時、講師へ「農作物を売る方法」について相談したところ「ブランド作物になる実績を作りなさい」
と言われたそうです。
「どうすればいいんだ?」
その方は途方に暮れたそうですが、肩書きの立派な先生が言うことだから、
「自分が勉強不足なんだろう」
と諦めたそうです。
勉強不足は仕方ありません、農業のプロであって、マーケティングのプロではありませんから。
だからといって、諦めることはありません、わかりやすくアドバイスできない先生から言われただけのことです。
難しいことを分りやすく伝えるのがプロの証です。肩書きだけ立派なシロートに教えてもらっても、迷うばかり(苦笑)
10)誰のために地域を活性化するのですか?
では、視点を転じて、あなたは、誰の何を活性化するためにビジネスしているのでしょう?
北風家のような「兵庫湊の発展のため」という大義はありますか?
まずは、誰の何のために商売しているのか明確にすることです。それが顧客価値です。
これは地域公共団体も同様。誰のために市町村を経営しているのかということです。
おそらく「住民のため」との答えが返ってくるでしょう。
では、住民とは、誰のこと?
そこに住む大勢の民?
議員?
公務員?
利益を誘導したい地元経営者?
それを明らかにすることから始めるのがマーケティング。マーケティングでいうところのMSTPです。
(マーケット、セグメント、ターゲット、ポジション)
たとえば、筆者の許に「これを売りたい。売ってほしい」という相談が続々と寄せられてきますが、どれも自分の利益を追うがタメの自己満足商品に過ぎず、
「これは、誰々のタメに売る必要がある」
と思える商品は皆無に近いものです。
我利(自らの利益)を追うのは当然にしても、お客さんは、
「あなたの利益のためにお金を払うのではない」
ことだけは確か。
地域も同様に、誰のために市町村を経営しているのかということです。試しに、役所へ行って訊いてみると面白いかも知れません(笑)
最後に、第63代北風荘右衛門と同じ時代を生きた御影屋松右衛門の言葉を紹介して筆を置くことにしましょう。
「人として、天下の益ならん事を計ず、碌々として一生を過さんは、禽獣にも劣るべし」
(人様の利益になることを考えず、人様の役に立てぬまま一生を過ごすのは、人間として、鳥や獣にも劣る)
 (小笠原昭治/筆)
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