| 顧客インサイト/Custmer Insight |
インサイトを直訳すると、洞察力(物事の本質を見抜く力)のこと。
慧眼、眼識、見識、識見と言い換えることもできます。
このインサイトを突いたとき、人は激しく抗うか、すんなりと動きます。図星といえば分かりやすいかも知れません。
マーケティングにおけるインサイトを一言で表せば「顧客の本心」のこと。本音と建前の本音の部分です。 |
たとえば、ニュースリリースは、記者やディレクターへ、読者や視聴者の為になる情報を、お知らせして差し上げる
ことですが、リリースする側の本音(インサイト)は、
「タダで広告したい」
でしょう。リリースしたことのある方々なら、お分かりになるハズ。
そうした人を振り向かせるには、建前通り、
「広報の方法」
では、訴求力が弱すぎ。そこで、インサイトを突き、
「0円で!あなたの商品がテレビで紹介される」
にすれば振り向くでしょう。
これがインサイト(本音)を突くということです。 |
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もう一つ、別の例を挙げましょう。
失礼を承知の上で、敢えて、中小企業の「社長」と呼ばずに「オヤジ」と呼ばせて頂きます(笑)が、マーケティングを取り入れて科学的に経営しようとする中小零細企業の経営者達は、ごく少なく、ほとんどの中小零細企業のオヤジたちは、マーケティングなんぞしち面倒なことを学ばなくても儲けられる方法を探しています。
「儲かる商売、無ぇかなあ…」
無いのです(笑)が、本業が苦しければ苦しいほど、
「どっかに、うめぇ商売、あンじゃねぇかな」
と、隣の芝生を探しまわります。しかも、
「元手が要らず、専門知識も少なく、すぐ始められる、かんたんな商売」
と続きます。これがオヤジたちのインサイト。社長とは、意識が違います。
オヤジは、木の実が食べたくて、木の上ばかり見ています。
社長は、木を、林にして、森へ育てようとします。
インサイトの違いが、行動へ現れます。 |
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微細な例のみならず、巨大な市場が動いた例もあります。
イヴォークド・セットで取り上げたハーゲンダッツこそ、石破天驚のインサイトでした。
「これを考えた人は天才か?」と筆者は総毛だちました。
ハーゲンダッツが発見したインサイトは
「甘党だって幸せに眠りたい」
です。
辛党は、晩酌で一日の疲れを取り、ほどよく酔うことで、幸せに一日を終えられます。酔いが幸せな眠りへといざなってくれます。
しかし、甘党には、アルコールがダメな体質の人もいます。アルコールが嫌いという人もいます。
とはいえ、甘党だって、アルコールを飲むことなく、幸せに一日を終えたいものです。
そのインサイトを突き、
「とびきり美味しい贅沢なアイスクリームがあれば、幸せに一日を終えられる」
と、辛党の酒に対して甘党には「ハーゲンダッツがある」と訴求したのです。 |
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映像には、夜、優雅にハーゲンダッツを食べるアングロサクソン系の女性タレントを起用。
まるで
「夜にハーゲンダッツを食べると恍惚に浸れる」
といわんばかりのビジュアルを用いました。
この、インサイトを突いた訴求に、甘党が飛びつきました。
なんといっても、毎日一個が確実に消費されます。
牛乳やヨーグルトよろしくコンスタントに売れます。
しかも店頭では「ハーゲンダッツ、無いの?」と指名が入ります。
驚異の100%を誇る認知率は、単に広告の出稿量が多いのみならず、インサイトを突く作戦が背景にありました。
世の中に甘い商品は数あれど、このように提案した商品は、史上初のような気がします。
あなたは見たことがありますか? |
では、どうやってインサイトを見つければよいのでしょうか?
一つにはリサーチ。定量と定性の両方で調査します。
しかし、インサイトは、
・本人さえも気づかずにいる
か
・気づいていても黙っている
か
・逆のパターン(たとえば、賛同ではなく反発)になって表れる
ようなケースが多く、リサーチしただけでは見つかりにくいものです。
では、どうすれば良いのでしょう?
ただ一つ、インサイトを見つける方法があります。あなた自身が、顧客になることです。
ホームページ制作者なら、自分でホームページを作れるだけに、ホームページの制作を依頼しません。
そこに落とし穴があります。
自他を比べたときに浮き彫りになる何かがあります。目を皿のようにして、それを見つけてみましょう。 |
| (小笠原昭治/筆) |