| 見込み客を新規顧客化して獲得する方法/ |
1)プロスペクティング
マーケティングでは、見込み客の獲得、あるいは、獲得した見込み客をリード・ジェネレーション(Lead Generation※)
という(ことがあります)※Lead Generationの直訳は「手がかりを得ること」「糸口の創出」 |
おそらく「新規顧客になる糸口としての」見込み客という意味で、
・リード(Lead)を「見込み客」
と呼んだり
・リード・ジェネレーション(Lead Generation)を「見込み客の獲得」
と呼んだりするのでしょうか。詳しい方がいらっしゃいましたら教えて下さい。 |
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リード・ジェネレーションは、確かにデータベース・マーケティング用語であり、企画書や提案書等のドキュメントで目にしたことはありますが、
「リード・ジェネレーションが、ドーしたコーした」
という会話を耳にしたことは一度もないように記憶しています。同じ意味で会話に使われるのは、どちらかというと、
プロスペクティング(Prospecting)=見込み客の発掘
のほうが多かったように振り返ります(プロスペクト=見込み客)
とくに、Prospectingの語意である(油田や炭鉱を)発掘して一山当てるというような意味で、大口の見込み客の発掘に使われます。
「○○業界の上位10社に的を絞ってプロスペクティングしている」
というような使われ方で、意味は「業界大手の見込み客を発掘している」ということですから、日本語のほうが分かりやすかったりしますが(笑)、こうした横文字が好きな業界があるのは確か。 |
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2)リード・クォリフィケイション
獲得した見込み客の育成をリード・ナーチャリング(Lead Nurturing)といいます。
マーケティングの教科書?的には、見込み客を育成(リード・ナーチャリング)した後に、有望な見込み客のみ絞り込みます。これをリード・クォリフィケイション(Lead
Qualification)といいます。
クォリフィケイションを直訳すると、資格、素質、技能、資質、能力、適格性、必要条件、制限、限定のことで、リード・クォリフィケイションを直訳すれば見込み客の資質。
要するに、買う可能性の高い見込み客や、それらを絞り込むスクリーニング※を指します。
※Screening=ふるいにかけて分けること |
これら3つのリードを順に追うと、
1 見込み客を集めてリスト化し(リード・ジェネレーション)
↓
2 見込み客を育成し(リード・ナーチャリング)
↓
3 有望な見込み客のみ絞り込む(リード・クォリフィケイション)
↓
営業担当へバトンタッチ
となります。こうして新規顧客化すべくセールスしていく仕組み。 |
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最後に営業担当へバトンタッチする流れからしてお察しの通り、見込み客を新規客化する仕組みはBtoBに多く、たとえば、(広告以外にも)
展示会 → セミナー案内 → 個別アポイント
のような営業シナリオで新規顧客を獲得していきます。こうしてスクリーニングした「見込み客リスト」を営業マンへ、
「これが有望な見込み客のリストですよ。さあ、売ってきなさい」
と渡せば、営業マンはムダなく効率的に営業活動しやすい=新規顧客が増え、売上が伸びやすい
というワケです。現場感覚では「そう簡単に上手くいくかい」と思いますが(笑)
余談ですが、スクリーニングには、
・既存客のデータと照らし合わせる方法
と
・アンケートやヒアリングによって見込み度を測定する方法
があります。
現在の顧客の傾向を知っていれば、それに近い条件の見込み客が有望な見込み客になります。
平たくいうと、既存顧客に「男性。40歳以上。既婚。年収1000万円以上」が多ければ、その条件に合う見込み客が有望ということになります。
アンケートやヒアリングによる見込み度の測定は、お分かりになるでしょう。「この商品に関心がありますか?」「この商品を買いたいと思いますか?」等を訊ね、その回答によって見込み度を推し量ります。 |
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3)デマンド・ジェネレーション
近ごろでは前述の、
1 リード・ジェネレーション
↓
2 リード・ナーチャリング
↓
3 リード・クォリフィケイション
↓
営業へバトンタッチ
の流れを一括りにして、リード・クリエイション(見込み客創造)やデマンドジェネレーション(需要発生)と呼ぶそうです。
広告業界の用語で、DGCやDGキャンペーン、デジキャンというと、デマンドジェネレーション(需要発生)キャンペーンを指すと聞きました。
「さあ、需要発生(デマンド・ジェネレーション)キャンペーンやりましょう」
と提案して、広告(を含めたプロモーション)を売るわけですが、CIにしても地方博イベントにしても、新しい無形商品を作り出す広告代理店にはホトホト頭が下がります。いかにもマーケティングのプロ集団らしくて(笑)
既存の商品に、新しい名称を付けて、新商品化するわけですが、前述のカタカナ好きの業界風土が新しいカタカナ用語を誕生させるのでしょうか。 |
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デマンド・ジェネレーション・キャンペーンといっても恐るるべからず(笑)、仔細に見てみればプロモーション(広告・販促・広報・営業)のこと。
この基本(プロモーション = 広告・販促・広報・営業 = 値引き行為)さえ覚えておけば何にでも応用できます。
リード・ナーチャリングといっても難しいことはなく、結局はプロモーションのことであり、プロモーションは、広告・販促・広報・営業の4つのみ。
Nurtureに助成の意味がある通り、リード・ナーチャリングは、販売助成物を使った販売促進(SP)活動と、商品への理解を高める広報(PR)活動。
広告から始まったプロモーションが、販促と広報へ連鎖し、最終の営業活動へと連鎖していくとは、こういうことです。
売れる商品を、売れる人へ、売れる価格で、売れる場所で、売れるように売るのがマーケティング。
そのように俯瞰してみれば、リードなんたらも、デマンドなんとかも、結局はマーケティングのことでした(笑) |
4)リード・ナーチャリングの具体例
デマンド・ジェネレーションあるいはリード・クリエイションはBtoBに多いと前述しました。
しかし、基本(プロモーション = 広告・販促・広報・営業 = 値引き行為)さえ覚えておけば、BtoCへも応用できます。
その具体的な一例として、(多額の広告費を投じている)ある健食通販の場合、(当社がプロモーションに関与していた頃)無料サンプルを送った後に、 |
・レター(挨拶状)
・A6判の小冊子
・商品リーフレット
・申込書(当時は料金受取人払ハガキ。もちろん、電話やFAXでも注文可能)
・アンケートハガキ(答えてくれた人の中から抽選でプレゼント)
の5点を長3封筒に入れて、一年間、二ヶ月に一度、5回送ります。無料サンプルを含めると計6回。 |
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冊子は、1巻から5巻までの連続物語で、商品に使われている素材の由来等が16ページにわたって綴られています。
物語は、たとえば「ガリバー旅行記」のような有名な小説の主人公が、秘宝にたとえた当該商品を探し求める旅のエピソード仕立て。
いわば、楽しく読める教科書のようなもので、これによって見込み客の興味を引き上げつつ育成。リード・ナーチャリング(見込み客の育成)です。育成して無理なく新規の顧客にするわけです。
本例のように(特にBtoCの場合)現実には、教科書通りに進めるよりも、育成と絞込みを同時進行させるほうが多いといえましょう。これは現場から得た実感です。
たとえば、申込書の同封にしても、最後の一回のみ同封するのではなく、毎回同封することによって、受注機会を増やします。
また、毎回申込書が同封されていて、いつでも買えるようになっているほうが、買う気になっている見込み客に対して親切。
「電話番号を載せておけば、電話で注文してくるなり、問い合せてくるだろう」
などという見込みは甘い(笑)
それほどまでに努力して買う商品は、よっぽど欲しい商品に限られます。誰しも身に覚えがあるでしょう。
購入機会は、ちょっとしたこと(面倒な作業の押し付けなど)で失われるもの。
「いつでも買えるようにしておく」ということは「いつでも売れるようにしておく」と同義。商売の鉄則です。 |
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5)ブックレット・プロモーション
本例で用いられたのは、ハガキと冊子でした。
小冊子を使って宣伝する方法を、ブックレット・プロモーション(Booklet Promotion)といいます。
これは、リード・ナーチャリング(見込み客の育成)以外に、いろいろな使い道があります。
本例のように、興味を高めたり、理解を促進するなど、広報の意味合いが強い宣伝に多い傾向にあります。
ダイレクトメールに限らず、手渡しでは、某冊子協会という新興宗教が、一軒一軒まわって小冊子を手渡ししています。ウチにも来ました(笑) |
ユニークなところでは、米国マクドナルド。
ハンバーガーはダイエットの敵という構図が定着したためか、
「ダイエットする人のためのハンバーガー(Hamburgers for dieters)」
という商品を企画。
メニューにカロリーを表示し、そのカロリーを消費する運動法が載った小冊子付きで、ハンバーガーを
セット販売する商品企画でしたが、実現したかどうかは不明。
今ある商品に、サラダと小冊子を付けて新商品にしてしまおうというのだからまさに付加価値。
さすがはマクドナルド総本山(笑) |
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かように、無料で小冊子をくれると知ったら、ブックレット・プロモーション(何か狙いがある)と思っていいでしょう。
本例では、この小冊子が、続きものの物語になっていて、ストーリーは、毎回新展開していきます。
興味のある人、つまり、有望な見込み客は、つい、次回も読みたくなるという仕掛けでした。これは筆者の発案。
小冊子のみならず、商品リーフレットも毎回ごとに異なり(すべて期間限定)
・ご購入の方のみ、今だけ、オマケ付き(キャリー・オン)
もあれば、
・お試し価格(トライアル・オファー)
もあれば、
・まとめ買い値引き(バルク・バイイング・ディスカウント)
もあり、DMという一つの封書の中に、広報(小冊子)と販促(リーフレット)と営業(申込書)が渾然一体となっています。
こうして、広告を出稿した一年後まで、新規顧客を獲得するために、一連のブックレット・プロモーションは続きます。
これはWebプロモーションにも通じることですが、マーケティングは広告を出して反応を刈り取ったら「ハイお終い」という場当たり的な方略ではなく、一年先や五年先まで見越した戦略・戦術であることをご理解いただけるでしょう。 |
| (小笠原昭治/筆) |